公開日:2023/10/25|更新日:2025/07/23
ドアクローザーが止まらない原因と対処法!ストップ機能が効かないときの確認方法!
ドアクローザーのストップ機能が効かず、ドアが途中で止まらない状態に困っていませんか?本来であれば開いた位置で静止するはずのドアが勝手に閉まってしまうと、買い物袋を持って出入りする時や子供・高齢者が通行する際に危険を感じる場面もあります。実は、このような不具合にはいくつかの共通した原因があり、確認・調整・修理を行うことで解決できることも多いです。
この記事では、ドアクローザーのストップ機能が効かない原因と対処法をわかりやすく解説します。あわせて、修理か交換かの判断基準や、業者への依頼が必要なケース、自分でできる範囲についても詳しく紹介していきます。まずは原因を特定するところから、一緒に確認していきましょう。
ドアクローザーが止まらない原因をチェックしよう

ドアクローザーが開いた位置で止まらない場合、いくつかの明確な原因が考えられます。まず確認すべきは、そのドアクローザーに「ストップ機能」がそもそも搭載されているかどうか、次にストップ装置に異常がないかという点です。
ドアが途中で止まらないというトラブルは、部品の劣化や調整ミスといった比較的よくある不具合によって発生することも少なくありません。ここでは、考えられる主な原因を4つの観点から具体的に解説します。
ストップ機能が搭載されていないドアクローザー
まず最初に確認すべきなのは、取り付けられているドアクローザーに「ストップ機能」がそもそも備わっているかどうかです。ストップ機能は、ドアを一定の角度で開いた状態に保つための機能で、すべての製品に搭載されているわけではありません。
特に古いタイプやコスト重視で設置されたものには、止める機構自体がない「ノンストップ型」が存在します。この場合、どれだけ調整しても途中で止まることはありません。型番や製品の仕様書、外観(ストップ装置の有無)を確認し、必要であればストップ機能付きの製品に交換を検討しましょう。
ストップ装置のネジやつまみが緩んでいる
ストップ機能付きのドアクローザーであっても、肝心のストップ装置が正しく設定されていないとドアは途中で止まりません。特に多いのが、ストップ装置のネジやつまみが緩んでいるケースです。
ドアを開いた際に設定した角度で止まるよう、カムと呼ばれる部品が回転してロックされる仕組みですが、この調整ネジやつまみがゆるんでいると、ロックが甘くなり止まらなくなります。ちょっとした衝撃や経年使用で緩むこともあるため、定期的な確認が大切です。取扱説明書を参考に、正しい位置に固定し直すことで改善される場合があります。
部品の磨耗・破損・劣化
長年使用しているドアクローザーは、内部のストップ機構に使われている金属部品やスプリングが摩耗・破損してしまうことがあります。特に「ストップカム」や「セレーション」と呼ばれるストップ時に回転を止める役割を担う部品は、力が加わりやすく劣化しやすい箇所です。
また、油漏れが発生している場合は、内部の圧力バランスが崩れてストップ機能だけでなく開閉スピードにも異常が出ることがあります。このような症状が見られる場合、調整では改善せず、修理またはドアクローザー本体の交換が必要になることがほとんどです。
ストップ機能が無効化されている状態
ドアクローザーのストップ機能は、製品によっては任意でON/OFFを切り替えられる仕様になっている場合があります。たとえば、普段はストップさせたくないときにロックを無効にする「ストップ解除スイッチ」や、ネジで機構をオフにする機能が備わっている製品もあります。
このような機種では、意図せずストップ機能が解除された状態になっていることがあります。子供が触った、掃除中に操作してしまった、など思い当たる節がある場合は、機能設定がオフになっていないか確認してみましょう。元に戻すだけで正常に戻ることもあります。
自分でできる!ストップ機能の確認と調整方法

ドアクローザーが止まらないからといって、すぐに業者に依頼する必要はありません。実は、ストップ機能の有無やネジの調整など、基本的な確認と簡単な操作で改善できるケースも多くあります。
特にネジのゆるみや設定ミスによるトラブルであれば、自分で対応できれば費用も抑えられ、すぐに元通りに使えるようになります。ここでは、自力でチェック・調整するための手順と注意点について順を追って解説していきます。
ストップ機能付きかどうかを型番や外観で確認する
まず、現在取り付けられているドアクローザーが「ストップ機能付き」の製品かどうかを確認しましょう。見た目では判断がつきにくい場合もありますが、製品本体の側面やアーム部分、もしくは金属ラベルに「S(ストップ)」や「NS(ノンストップ)」などの記載がある場合があります。
型番がわかれば、メーカー公式サイトで仕様を確認するのが確実です。ストップ機能がそもそもない製品の場合、いくら調整しても途中でドアが止まることはありません。この確認作業は、対応可否を判断するうえで非常に重要です。
ストップ装置の調整ネジの位置と操作方法
ストップ機能付きのドアクローザーには、ストップを設定するための調整ネジまたはつまみが設けられています。このネジは、ドアの開き角度がストップ機能の有効角度内に入ったときに作動するように、カム機構を制御しています。
ネジの位置は機種によって異なりますが、一般的にはアーム部分または本体側面にあります。ドライバーで締めたり緩めたりすることで、ストップ機能の効き具合を調整することができます。ネジが緩んでいるとロックがかからず止まらないので、しっかりと固定されているか確認しましょう。
ただし、締めすぎると破損の原因になるため、慎重に行う必要があります。
ドアの開き角度とストップ角度の関係を確認する
ストップ機能は、ドアを一定以上の角度まで開いたときに初めて働く仕組みになっています。多くのドアクローザーでは、ストップが有効になる角度はおよそ70〜90度以上が一般的です。これより浅い角度で止めようとしても、機構が作動せず自動的に閉まってしまいます。
ドアが壁や家具などにぶつかる関係で90度以上開けられない場合は、そもそもストップ機能を正常に使うことができません。正しいストップ角度まで開けられる環境かどうか、そして設定したい位置がその範囲内にあるかを確認することが大切です。
ストップが効かないときの応急処置方法
外出先や時間がない場合など、ストップ機能の調整や修理がすぐにできない場合には、簡易的な応急処置で対処する方法もあります。たとえば、ドアストッパー(ゴム製や重り付きのもの)を使って物理的にドアを固定したり、家具などで一時的に押さえて開けた状態を保つことも可能です。
また、ストップ付きドアクローザーでネジが緩んでいるだけなら、軽く締め直すだけで機能が戻るケースもあります。ただし、これらはあくまでも一時的な対応であり、根本的な解決にはなりません。再発防止や安全性のためにも、後日必ず点検・調整・修理を行うようにしましょう。
修理か交換か?判断の目安

ストップ機能が効かなくなった場合、原因によっては簡単な調整で直ることもありますが、なかには本体の交換が必要なケースもあります。判断を誤ると、何度調整しても直らなかったり、無理な修理で破損が悪化したりする恐れもあるため、ポイントを押さえて冷静に見極めることが大切です。ここでは、ドアクローザーの修理と交換、それぞれの判断基準を具体的に紹介します。
油漏れ・異音・動作不良などの故障サイン
まずチェックしたいのは、ドアクローザー本体からの「油漏れ」があるかどうかです。ドアクローザーは油圧の力で開閉スピードやストップ動作を制御しているため、オイルが漏れている場合は機能全体が損なわれている状態といえます。
また、「ギーッ」「バタン」といった異音や、開閉動作が不自然に速くなった・遅くなったなどの変化も故障の兆候です。これらの症状が見られる場合、ネジ調整では改善せず、内部のシールや部品が損傷している可能性が高いため、本体ごと交換するのが基本となります。
使用年数と交換のタイミングの目安
ドアクローザーの耐用年数は一般的に10年前後とされています。使用頻度や環境によっては、7~8年程度で動作不良が出ることもあります。特に玄関など屋外で風雨にさらされる場所に設置されている場合は、錆びや内部劣化の進行も早くなります。
耐用年数を過ぎている場合は、調整で一時的に直ったとしても、すぐに再発することが多いため、思い切って交換する方が安全で経済的です。保証期間が残っていれば、メーカー修理の対象になることもあるため、製品の購入時期を確認しましょう。
ストップ機能付きに交換したい場合の注意点
今使っているドアクローザーがストップ機能なしタイプ(ノンストップ)で、ストップ機能付きへ交換したいと考えている場合には、いくつか注意すべき点があります。まず、ストップ機能付きの機種は、ドアの開閉方向や開き角度に制限がある場合があり、現状の取付け位置に合うかどうかを確認する必要があります。
また、取付けネジの位置やアームの長さが異なると、既存のネジ穴が使えず新たに穴をあける必要があることもあります。特に賃貸住宅では勝手に穴をあけると原状回復トラブルになるため、事前に管理会社への確認が不可欠です。
ストップ機能がないタイプから交換できる?
現在ノンストップ型のドアクローザーを使っている場合でも、多くのケースでストップ機能付きへの交換は可能です。ただし、交換にあたってはドアの材質や厚み、開閉方向、取付け位置に応じた製品選びが重要となります。特に、ストップ機能付きのアームはやや長めに設計されていることが多く、天井や壁に干渉しないか事前にチェックしておきましょう。
また、メーカーによっては同一型番で「ストップあり」「ストップなし」の2タイプが存在することもあり、互換性のある製品に交換すれば取り付けも比較的スムーズに行えます。不安がある場合は、製品型番を控えてから専門業者やメーカーサポートに相談するのがおすすめです。
DIYで直す?それとも業者に依頼する?

ドアクローザーの不具合が判明したとき、「自分で直せそうか」「業者に頼んだ方が安全か」と悩む方も多いでしょう。最近はDIY動画や解説記事も豊富ですが、ドアクローザーは精密に調整された機構のため、無理な対応をするとかえって状態を悪化させるリスクもあります。この章では、自力で直す際の注意点と、業者に依頼すべきケース、費用相場や賃貸での注意点などについて解説します。
自分でできる対処できる場合と注意点
ストップ機能の調整やネジの締め直しといった軽微な作業であれば、取扱説明書やメーカーサイトの情報を参考に自力で対応することも可能です。DIYのメリットは何より費用を抑えられる点と、時間の融通がきく点です。
ただし、作業にはドライバーや脚立などが必要で、正しい調整位置や力加減を知らずに無理に締めてしまうと部品を破損させる恐れもあります。特に油漏れや異音など、内部の不具合が疑われる場合はDIYで対応しないほうが安全です。無理をせず、自分でできる範囲かどうかを冷静に判断しましょう。
業者に依頼するべきケースとは?
以下のようなケースでは、迷わず業者に相談するのがベストです。
- ドアクローザー本体から油が漏れている
- ネジを締めてもストップ機能が働かない
- 開閉スピードが極端に速く/遅くなっている
- 部品が破損している、または型番が不明で交換品がわからない
- 高所に設置されており作業が危険
- 賃貸住宅で原状回復が必要な場合
専門の鍵業者やサッシ業者、またはドアクローザーのメーカー指定修理業者に相談すれば、安全で確実な修理・交換が可能です。プロは経験と工具を持っており、短時間で確実に作業を終えてくれます。
ドアクローザーの調整・交換にかかる費用の目安
業者に依頼する場合の費用相場は以下の通りです。
- ストップ機能の調整のみ:5,000円〜10,000円程度
- ドアクローザー本体の交換:15,000円〜30,000円程度(部品代込み)
- 高所作業や特別工事が必要な場合:30,000円以上になることもあり
費用は製品のグレードや設置場所、施工内容によって異なります。また、出張費が別途発生するケースもあるため、見積もりを取って比較することが大切です。安すぎる業者には注意し、必ず事前に費用内訳を確認しましょう。
賃貸住宅での対応と管理会社への確認ポイント
賃貸住宅に住んでいる場合、自分で勝手にドアクローザーを修理・交換すると原状回復義務に違反する可能性があります。特にネジ穴を新たに開けるような工事は、退去時のトラブルの元です。
まずは管理会社や大家に連絡し、現在の状況を説明したうえで「指定業者の有無」や「費用負担の扱い(自己負担かオーナー負担か)」を確認しましょう。管理側で修理を手配してくれることもあるため、勝手な判断で作業を進めないことが大切です。
信頼できる業者を選ぶコツ
トラブルを避けるためにも、信頼できる業者選びは非常に重要です。以下のポイントを押さえて選びましょう。
- 公式ホームページがあり、会社情報が明記されている
- 見積もりを明確に提示してくれる
- 過剰に安すぎない(相場より大幅に安い業者は要注意)
- 口コミや評価が安定している
- 作業前に説明を丁寧にしてくれる
可能であれば2〜3社で見積もりを比較すると安心です。
よくある質問

ドアクローザーのストップ機能が効かないトラブルに直面した方からは、原因や対応方法に関してさまざまな疑問が寄せられます。ここでは、実際によくある質問とその答えを分かりやすくまとめました。製品の仕様や構造についての理解を深め、自分のケースに当てはめて判断する際の参考にしてください。
ドアを途中で止める簡易グッズは使える?
市販されている「ドアストッパー」や「ストップバー」などの簡易グッズは、ドアクローザーのストップ機能が効かないときの一時的な対処として使うことが可能です。ゴム製やマグネット式のものが多く、ドア下に差し込んだり床に固定してドアの開きを止めるタイプが一般的です。
ただし、強風時には外れてしまうことや、頻繁に使うと床やドアが傷むことがあるため、あくまでも応急処置として使うことをおすすめします。根本的な解決には、ドアクローザー本体の修理または交換が必要です。
同じ型番でもストップ機能付き・なしがあるの?
はい、多くのメーカーでは同じシリーズ・型番の中に「ストップ機能付き(Sタイプ)」と「ストップ機能なし(Nタイプ)」の2種類をラインナップしていることがあります。見た目が非常によく似ているため、外観だけで見分けるのは難しい場合もあります。
製品に貼られているラベルや刻印、取扱説明書に「S」または「STOP」の表記があるか確認してください。また、型番の末尾に「S」や「NS」などが付いている場合、それが機能の有無を示していることもあるので、購入前や交換時には型番を正確に確認することが重要です。
後付けでストップ機能を追加できる?
原則として、ノンストップ型のドアクローザーにストップ機能を後付けすることはできません。ストップ機能は内部の機構(カムやスプリングなど)によって実現されており、単にアームや部品を交換するだけでは対応できないためです。
どうしてもストップ機能を追加したい場合は、ストップ付きの別モデルに交換するのが現実的な方法となります。同一メーカーの互換性のある製品を選べば、取り付け穴をそのまま使える可能性もあるため、型番や寸法を確認のうえで選定しましょう。
メーカーごとの特徴や確認方法(LIXIL・YKK・RYOBIなど)
代表的なメーカーにはLIXIL、YKK AP、RYOBI(リョービ)、ニュースター(NS)などがあります。各社のドアクローザーは一見似ていますが、アーム形状や取り付け金具、調整ネジの位置など細かい仕様が異なります。
製品本体に貼付された金属ラベルや刻印にメーカー名や型番が記載されているので、そこを確認しましょう。RYOBIやニュースターなどは公式サイトに型番ごとの機能表や調整マニュアルが掲載されており、自己対応時の参考になります。メーカーがわからない場合は、写真を撮って専門業者に見せるのもひとつの手段です。
ストップ角度を変えることはできる?
一部のドアクローザーでは、ストップがかかる角度を調整できるタイプもあります。ストップ装置のカムやネジで調整することで、例えば90度で止めるのか、100度で止めるのかといった設定が可能です。
ただし、製品によっては角度の変更範囲に制限があり、任意の角度に完全に合わせることができないものもあります。調整方法は機種によって異なるため、取扱説明書を参照するか、型番をもとにメーカーサイトで確認すると安心です。無理な角度で使用すると部品を傷める原因になるため、設定は慎重に行いましょう。
まとめ
ドアクローザーのストップ機能が効かず、ドアが途中で止まらないというトラブルは、日常生活で意外と多く発生しています。しかしその多くは、ストップ機能の未搭載・ネジのゆるみ・部品の劣化・機能設定の誤りといった、明確な原因に基づいており、適切な確認と対処によって解決することが可能です。
まずは、今お使いのドアクローザーにストップ機能が付いているかどうかを確認し、調整ネジやストップ角度の設定をチェックしましょう。それでも改善しない場合は、部品の摩耗や油漏れなどのサインを見逃さず、交換の検討や専門業者への相談を行うことが大切です。その際は是非とも鍵猿までご連絡ください。鍵猿でしたら、ドアクローザーの調整や交換も一貫して行います。ドアクローザーが止まらない、ストップ機能があるドアクローザーに交換したいなどでしたら鍵猿までごお問い合わせください。









