公開日:2023/07/26|更新日:2025/07/02
空き巣の前兆とは?狙われやすい家の特徴と今すぐできる防犯対策を解説!
空き巣被害は、誰にとっても他人事ではありません。警察庁の統計によると、空き巣を含む侵入窃盗事件は年間数万件にものぼり、決して珍しい犯罪ではないことが分かります。特に一戸建てや低層階のマンションでは被害が多く、防犯意識の差で狙われるかどうかが決まると言われています。
空き巣は事前に下見を行い、周辺の環境や住人の生活パターンを観察し、侵入が容易かどうかを見極めるケースがほとんどです。そのため、空き巣が残す“前兆”に気づくことが、被害を未然に防ぐための重要なポイントになります。
本記事では、空き巣が犯行前に見せる行動やサイン、狙われやすい家の特徴、そして今すぐできる具体的な防犯対策について詳しく解説します。前兆に気づき、防犯意識を高めることで、あなたと家族の安全を守るための一歩を踏み出しましょう。
目次
空き巣は下見をするって本当?
空き巣は、単に思いつきで家に侵入するわけではありません。多くの場合、犯行前に周到な下見を行い、ターゲットの選定や侵入ルート、逃走経路などを確認しています。空き巣がどのような目的で下見を行い、どんなポイントを見ているのかを理解しておくことが、被害を防ぐ第一歩です。
空き巣が下見を行う理由と目的
空き巣が下見をする最大の理由は、犯行を確実かつ短時間で成功させるためです。具体的には、まず「住人の生活パターンを把握する」ことが目的です。朝出勤して夜遅く帰宅する一人暮らしや共働き家庭など、留守が多い家は特に狙われやすくなります。
また、「防犯対策の有無を確認する」ことも下見の大きな目的です。防犯カメラがあるか、センサーライトが設置されているか、玄関ドアや窓の鍵はディンプルキーかシリンダーキーかなどを細かく観察します。
さらに、「侵入経路や逃走経路の確認」も欠かせません。庭木や塀で隠れやすいか、裏口や勝手口は無施錠になっていないか、道路状況や周囲の視線を遮るものはあるかなど、入念に下見します。
これらの下見情報をもとに、空き巣はターゲットを最終決定し、計画的に犯行へと移ります。そのため、日頃から防犯意識を高く持ち、下見段階で「この家は面倒そうだ」と思わせる環境づくりが重要です。
下見でチェックされる家周りのポイント
空き巣が下見を行う際には、家の外観や周囲の環境を細かく観察しています。まず最初にチェックされるのが防犯カメラやセンサーライトの有無です。これらが設置されている家は、侵入時に顔や姿を撮影されるリスクが高いため、空き巣にとっては大きな抑止力となります。
次に確認されるのが玄関ドアや窓の鍵の種類と防犯性です。ピッキングに弱い古い鍵が使われていたり、補助錠がついていない窓は格好のターゲットになります。また、家の周囲に死角があるかも重要なチェックポイントです。庭木や塀が高く外から見えない家や、隣家との間に人目につかないスペースがある家は侵入後に隠れやすく、空き巣にとって好条件です。
さらに、住人の生活パターンも下見で確認されます。何時ごろ家を出て何時ごろ帰宅するのか、家族構成や不在時間帯、電気のつく時間などを数日間かけて調べられることもあります。郵便受けにチラシや郵便物が溜まっていると、不在が続いていると判断されるため特に注意が必要です。
その他にも、二階の窓やベランダ周辺に足場になるものが置かれていないか、勝手口や裏口が無施錠になっていないかなども入念に確認されます。このように空き巣は細かい部分までチェックしてターゲットを選定するため、防犯意識を高く持ち、日頃から鍵の確認や家周りの整理整頓を徹底することが大切です。
空き巣被害に遭うかもしれない前兆とは?
空き巣は犯行前に必ずといっていいほど下見を行い、その際にさまざまな「前兆」を残していきます。これらの前兆にいち早く気づくことで、被害を未然に防ぐことができます。小さなサインを見逃さないことが、空き巣被害を防ぐ第一歩になります。ここでは、空き巣が犯行前に残す代表的な前兆について詳しく解説していきます。
ドアやポスト、メーター周辺へのマーキング
空き巣が行う典型的な前兆のひとつが、ドアやポスト、メーター周辺へのマーキングです。これは犯行グループや個人が、下見をした証として特定のサインを残すもので、例えば玄関ドアの下部やポストにチョークで小さな線や記号を書き込むことがあります。また、ガスメーターや電気メーターのカバー部分、配管や玄関横の壁など、人目につきにくい場所にテープやシールを貼るケースも確認されています。
このようなマーキングには「住人の在宅状況」「家族構成」「防犯対策の有無」など、空き巣が下見で得た情報を仲間内で共有する意味があるといわれています。特に、同じ地域で空き巣被害が続いている場合は、複数のグループがマーキングを行い、ターゲットを選定している可能性もあります。
郵便受けに枝や石、紙切れなどを挟まれる
空き巣が下見の際に行う典型的な前兆行動の一つが、郵便受けに枝や石、紙切れなどを挟む行為です。これは非常に古典的かつシンプルな手口ですが、効果的であるため現在でも多くの空き巣犯が利用しています。仕組みは簡単で、ポストに小さな枝や石、紙切れなどの異物を挟んでおき、数日後にそれがそのまま残っているかどうかを確認するというものです。もし挟んだものが動かされていなければ「この家は数日間不在である」と判断し、ターゲットとして選ばれる可能性が高くなります。
特に、ポストが外から見えやすい戸建て住宅や低層階の集合住宅では、この手口が使われやすい傾向にあります。枝や石といった自然物であれば、住人や近隣住民が気づいてもゴミと間違えて捨ててしまうことが多く、空き巣側にとっては足がつきにくいというメリットがあります。また、紙切れの場合は風で飛ばされたと誤解させることもできるため、被害者側が空き巣の下見行為だと認識しにくい点が厄介です。
夜間や昼間に周囲を徘徊する不審人物や車
空き巣被害の前兆としてよく挙げられるのが、住宅周辺を不審な人物や車が繰り返し徘徊しているケースです。空き巣は犯行前に入念な下見を行いますが、その際に複数回同じ場所を訪れ、住人の生活パターンや周囲の環境、防犯状況を確認します。例えば、住宅街をゆっくりと走行する車が同じ時間帯に何日も現れる、停車して車内から家を観察している、知らない人物が家の周囲をうろうろしているといった場合は、空き巣の下見行為である可能性が高いと考えられます。
特に注意すべきは、スーツ姿や作業着など、一見仕事中に見える服装で歩いている人物です。空き巣は目立たないように宅配業者や点検業者などを装い、自然に振る舞って周囲に警戒されないようにしています。また、カメラやメモを持って家の外観を撮影している場合も、建物調査業者のふりをして実際は空き巣の下見をしている可能性があるため注意が必要です。
電気メーターを確認する人物
空き巣の前兆行動として見逃せないのが、電気メーターを確認する人物の存在です。電気メーターは家の外に設置されているため、外部の人間でも容易に確認できる位置にあります。空き巣はこのメーターをチェックすることで、住人が在宅しているかどうか、あるいは長期間留守にしていないかを判断しています。例えば、数日間にわたってメーターの数値が動いていなければ、不在だと判断し、ターゲットとして選ぶ可能性が高くなります。
実際、空き巣犯は電気業者やガス業者、点検員を装ってメーター付近をうろつくことがあります。作業服を着ているため一見怪しく見えないのが厄介ですが、点検のふりをしてメーターの使用状況を確認し、不在かどうかを調べている場合があります。特に高齢者世帯や一人暮らしの家では、防犯意識が低いと判断され、狙われやすくなります。
訪問販売やアンケートを装って在宅確認する人物
空き巣が下見の際によく使う手口のひとつに、訪問販売やアンケート調査を装って在宅確認を行うというものがあります。これは、直接インターホンを押したり玄関をノックしたりすることで、住人が家にいるかどうかを確かめる手法です。一見するとただの営業や調査員に見えるため、警戒心が薄れてしまうのがこの手口の厄介なところです。
例えば、「近所で工事をしているのでご挨拶に来ました」や「無料で点検を行っています」などと言って話しかけるケースや、「アンケートにご協力ください」「新しいサービスのご案内です」などと営業を装うケースがあります。これらの人物は、実際には商品の販売が目的ではなく、訪問した家に防犯カメラが設置されているか、鍵の種類は何か、住人の年齢層や家族構成などを観察している可能性があります。また、不在だった場合はポストにチラシを入れるなどしてマーキング代わりに使うこともあるため注意が必要です。
空き巣が狙いやすい家の特徴と共通点
空き巣は、犯行の成功率が高くリスクの低い家を狙います。防犯意識が低く、侵入に時間がかからない家は、まさに格好のターゲットです。また、住人の生活パターンが把握しやすい家や、周囲から死角になっていて人目につきにくい家も狙われやすくなります。ここでは、空き巣が狙う家に共通する具体的な特徴を一つひとつ解説します。自分の家が該当していないか確認し、今後の防犯対策に役立ててください。
防犯設備がない
空き巣が最初にチェックするポイントは、その家に防犯設備があるかどうかです。例えば、防犯カメラやセンサーライト、窓用の防犯アラームなどが設置されていない家は、犯行リスクが低いと判断されてしまいます。防犯カメラがあるだけでも、空き巣にとっては「顔や姿を撮影される可能性がある」という大きなリスクになりますし、センサーライトがあれば夜間の侵入時に光が当たるため、心理的に大きなプレッシャーを与えることができます。
実際、警察庁の調査でも、防犯カメラやセンサーライトを設置している家の被害発生率は、設置していない家に比べて大幅に低いことがわかっています。空き巣は下見の段階で、防犯設備が整っているかどうかを念入りに確認し、少しでも面倒だと感じた場合には、他の家を狙う傾向にあります。つまり、防犯設備を設置することは、侵入を物理的に防ぐだけでなく、心理的な抑止効果も大きいのです。
玄関や窓の鍵の防犯性が低い
空き巣は、人目につかずに侵入できる家を好みます。例えば、庭木や塀が高く周囲から家の様子が見えにくい、玄関や窓周辺が道路や隣家から死角になっているといった家は特に危険です。
侵入時や物色中に周囲から発見されにくいため、空き巣にとってリスクが低い理想的な環境だからです。対策として、庭木を剪定して視界を確保する、防犯カメラやセンサーライトを設置して死角をなくすなど、人目につきやすい環境に整えることが重要です。
留守が多い
留守が多い家は、空き巣にとって最も狙いやすいターゲットです。共働き世帯や一人暮らしで日中不在が続く家は、侵入しても鉢合わせするリスクが低く、長時間物色できる可能性が高いため選ばれやすいのです。
さらに、カーテンが閉め切りで電気がつかない状態が続くなど、生活感がない家も同様に狙われやすい傾向にあります。
生活パターンが読みやすい
空き巣は、住人の生活パターンが読みやすい家を狙う傾向があります。例えば、毎日決まった時間に出勤して夜遅く帰宅する一人暮らしや共働き家庭、週に数回決まった時間に外出する習い事や買い物の習慣がある家庭は、留守の時間帯を把握されやすいのです。さらに、カーテンの開閉時間が一定、洗濯物を干す時間帯が固定されている場合も、外から見て生活パターンを割り出されやすくなります。
空き巣は数日間かけて下見を行い、住人の外出時間や帰宅時間、家族構成や曜日ごとの生活リズムを細かく調べます。そして、侵入しても誰にも気づかれずに済む最適な時間帯を見計らって犯行に及ぶのです。
郵便物が溜まっている
郵便受けにチラシや新聞、郵便物が溜まっている家は、空き巣にとって格好のターゲットです。不在が続いていることが一目でわかるため、下見の段階で「この家は留守が多く、侵入しても気づかれにくい」と判断されるリスクが高まります。
特に一戸建ての場合、門扉からポストの中が見えることが多く、新聞受けに新聞が何日も溜まっているだけで不在が明らかになります。また、マンションやアパートでも、ポストの投入口から郵便物があふれていると留守がバレてしまいます。空き巣は留守宅を狙って犯行を行うため、郵便物が溜まっていることは「この家は安全に侵入できる」というサインになってしまうのです。
二階やベランダからの侵入が容易
空き巣は、一階だけでなく二階やベランダからも侵入を試みます。特に、一階の防犯対策が厳重な場合、二階の窓やベランダが無防備だと簡単に侵入されてしまいます。例えば、二階のベランダに脚立や物置、室外機など足場になるものが置かれていると、空き巣は簡単に登ることができます。また、隣家の屋根や塀、電柱などからベランダに移動できる構造の場合も危険です。
さらに、二階だからといって無施錠にしている家も多く、クレセント錠だけの窓であればこじ開けは容易です。空き巣は下見の際にこうしたポイントを細かく確認しており、防犯対策が甘いと判断されるとターゲットにされてしまいます。
玄関ドアの鍵が1つしかない
玄関ドアの鍵が1つしかない家は、空き巣にとって狙いやすいターゲットです。一般的に、鍵が1つだけの場合、ピッキングやサムターン回しなどの解錠行為にかかる時間が短く、空き巣が侵入を諦める基準とされる「5分」を超えないことが多いためです。
一方、ワンドアツーロック(二重ロック)にしている場合、解錠に倍以上の時間と労力がかかるため、空き巣が犯行を断念する大きな抑止力になります。また、防犯意識の面でも、鍵が1つしかない家は「防犯対策をあまりしていない家」と判断されやすく、他の家と比較して優先的に狙われるリスクがあります。
夜間照明がなく周囲が暗い
夜間、玄関や駐車場、家の周囲が暗いままだと、空き巣にとって非常に都合の良い環境になります。暗闇は空き巣の行動を隠しやすく、人目に付きにくいため、侵入を試みる際の心理的ハードルが大きく下がります。
特に、門扉から玄関までのアプローチや裏口、庭、勝手口などが暗い場合、空き巣は「この家は防犯意識が低い」と判断して狙いやすいターゲットとする傾向があります。また、街灯の光が届かない立地や、庭木や塀でさらに影ができている家も要注意です。夜間に真っ暗な家は、住人が留守だと思われる可能性も高くなります。
空き巣被害を防ぐための具体的な対策方法
空き巣被害を防ぐためには、前兆に気づくことに加えて、日頃から具体的な防犯対策を講じておくことが重要です。空き巣は、侵入が面倒でリスクが高いと判断した家を避ける傾向にあります。ここでは、今日から実践できる具体的な防犯対策を順に解説します。
在宅中でも施錠する
空き巣被害は留守中だけに起こると思われがちですが、実は在宅中に侵入されるケースも少なくありません。特に昼間、2階で家事や仕事をしている間に1階の玄関や窓から侵入されたり、夜間の入浴中に鍵を開けられたりする事例が実際に報告されています。空き巣にとっては、住人が在宅していても気づかれずに侵入できれば、留守宅と同じように犯行を続けられるためです。
在宅中だからといって油断して鍵を開けっぱなしにしていると、空き巣だけでなく強盗など別の犯罪にも繋がる危険があります。防犯の基本は「わずかな時間でも必ず施錠する」ことです。例えばゴミ出しや庭仕事で数分外に出るだけの場合でも、鍵をかけておく習慣を徹底しましょう。また、換気のために窓を開ける場合は、防犯ロックや補助錠を使って全開にしないことが大切です。在宅中でも施錠を習慣化することで、空き巣に「この家は隙がない」と思わせ、被害を未然に防ぐことができます。
死角を減らす
空き巣は、人目につかずに侵入できる家を好みます。そのため、家の周囲に死角が多いとターゲットにされやすくなります。例えば、庭木や生垣が生い茂って玄関や窓が道路から見えない、物置や塀が高く視界を遮っている場合、空き巣にとっては犯行を隠す絶好の場所になります。また、夜間照明が少なく暗い場所も死角になりやすいため注意が必要です。
対策としては、まず庭木や生垣を定期的に剪定し、玄関や窓周辺の見通しを良くすることが重要です。防犯の基本は「人目につく環境を作る」ことであり、侵入時に周囲から見られるリスクがあると空き巣は犯行を諦める傾向があります。また、センサーライトを設置して人が近づくと自動で点灯するようにすることで、夜間の死角も減らせます。さらに、防犯カメラを設置すれば、死角をなくすだけでなく心理的な抑止効果も期待できます。
留守に見せない工夫
空き巣は、留守宅を狙うことがほとんどです。そのため、家を空ける際にいかに「在宅しているように見せるか」が重要な防犯対策になります。例えば、夜間に電気がつかない家や、カーテンが長時間閉め切られている家は、留守だと判断されやすくなります。また、旅行や出張で数日家を空ける場合、郵便受けに新聞やチラシ、郵便物が溜まっていると一目で不在が分かってしまうため危険です。
対策としては、タイマー付き照明を利用して夕方から夜間にかけて自動的に部屋の明かりがつくように設定することが有効です。これにより外から見て在宅しているように見せることができます。また、カーテンは昼間閉め切ったままにせず、レースカーテンを活用して外光を取り入れることで、より自然な在宅感を演出できます。さらに、長期間家を空ける場合は、新聞を止める、郵便局に不在届を出す、信頼できる近隣住民に郵便物を取り込んでもらうなどの対策も必要です。
少しの外出でも施錠する
空き巣被害を防ぐためには、「近くだから大丈夫」「すぐ戻るから鍵をかけなくても平気」という油断をなくすことが重要です。実際、空き巣被害の中には、ゴミ出しや近所の買い物など、ほんの数分の外出時に侵入されるケースが多く報告されています。空き巣はそのわずかな隙を狙っており、鍵がかかっていない家を見つけるとすぐに侵入するため、無施錠の時間がたとえ数分であっても大きなリスクとなるのです。
例えば、玄関の鍵だけでなく、勝手口や窓も同様です。「すぐ戻るから」と窓を開けたまま出かけると、その間に侵入される可能性があります。また、庭仕事や駐車場での作業中に、家の中には誰もいない状態になる場合も、必ず玄関ドアを施錠しておくことが大切です。
センサーライトや防犯カメラの設置
空き巣対策として非常に効果的なのが、センサーライトや防犯カメラの設置です。空き巣は、人目につくことや証拠を残すことを嫌います。そのため、玄関や駐車場、勝手口などに人感センサーライトを設置するだけで、近づいた際に明るく照らされることに恐怖心を感じ、犯行を諦めるケースが多いといわれています。特に夜間は、明かりが点くことで周囲からも不審者の存在に気づかれやすくなるため、心理的な抑止効果は非常に高いです。
また、防犯カメラを設置することも強い抑止力になります。最近では、録画機能に加えてスマホでリアルタイム確認ができるタイプや、録画データをクラウド上に保存できるタイプもあり、万が一犯行があった場合でも証拠として提出できます。さらに、防犯カメラの存在をアピールするために、カメラ本体や「防犯カメラ作動中」などのステッカーを目立つ位置に貼ることも重要です。
センサーライトや防犯カメラを設置することで、空き巣に「この家は防犯意識が高く、侵入すると危険だ」と思わせ、犯行を未然に防ぐ大きな抑止力となります。設置場所は、玄関周辺だけでなく、裏口や窓周辺、死角になる場所も忘れずに対策を行いましょう。
防犯性能の高い鍵への交換
玄関や窓の鍵を防犯性能の高いものに交換することは、空き巣対策として非常に効果的です。古いディスクシリンダー錠や簡易的な鍵は、ピッキングやバンピングなどの解錠行為に弱く、熟練した空き巣であればわずか数十秒で開けてしまうこともあります。このような鍵が付いている家は「簡単に侵入できる」と判断され、狙われやすくなるため注意が必要です。
対策としては、ピッキングに強いディンプルキーへの交換が有効です。ディンプルキーは内部構造が複雑で、特殊工具を使っても簡単には解錠できないため、空き巣にとって時間とリスクがかかる鍵です。また、電子錠やスマートロックもおすすめです。暗証番号式や指紋認証式の電子錠は鍵穴がないためピッキングが不可能であり、防犯性が飛躍的に高まります。さらに、スマホ連動型で施錠状況を外出先から確認できるタイプもあり、利便性と安全性を両立できます。
鍵を交換する際は、必ず防犯性能の高いCP認定製品を選びましょう。警察庁が推奨する防犯建物部品であり、5分以上の耐ピッキング性能があることが証明されています。防犯性能の高い鍵に交換することで、空き巣に「この家は面倒だ」と思わせ、侵入を諦めさせる大きな抑止力となります。
補助錠の設置
玄関や窓に補助錠を設置することは、空き巣被害を防ぐための非常に有効な手段です。補助錠とは、既存の鍵に加えて追加で取り付ける鍵のことで、ワンドアツーロック(二重ロック)化することで解錠にかかる時間を大幅に伸ばし、空き巣にとってのリスクを高めることができます。警察庁の統計でも、侵入に5分以上かかると約7割の空き巣が犯行を諦めると言われています。
玄関ドアの場合は、ドアの上下に補助錠を取り付けることで、防犯性が格段に向上します。また、窓にもサッシ用の補助錠を取り付けることで、クレセント錠だけの窓よりもこじ開けが難しくなり、ガラス破り対策としても有効です。最近では、鍵を必要としない内側から簡単にロックできる補助錠や、ワンタッチ式のサッシ補助錠など、取り付けが簡単で防犯効果の高い商品も多く販売されています。
設置する際は、ドアや窓の材質や構造に合った製品を選ぶことが重要です。特に賃貸住宅の場合は、穴を開けずに取り付けできるタイプを選ぶと安心です。補助錠を取り付けることで、空き巣に「この家は侵入に時間がかかる」と思わせることができ、被害を未然に防ぐ大きな抑止力となるでしょう。
防犯砂利の設置
防犯砂利の設置は、空き巣対策として手軽でありながら高い効果が期待できる方法です。防犯砂利とは、踏むと「ジャリジャリ」と大きな音が出る特殊な砂利で、空き巣が侵入する際に足音が響き渡るため、犯行をためらわせる心理的抑止効果があります。特に、家の周囲や玄関までのアプローチ、裏庭や勝手口など、死角になりやすい場所に敷くことで防犯効果を最大化できます。
空き巣は、侵入や逃走の際に音を立てることを最も嫌います。少しの物音でも周囲に気づかれる可能性があるため、防犯砂利を踏むことで大きなプレッシャーを感じ、ターゲットから外すケースが多いといわれています。また、防犯砂利は敷くだけで設置できるため、コストも比較的安価で、DIYでも手軽に施工できるのが魅力です。
ただし、砂利が薄く敷かれているだけでは効果が薄いため、3~5cm程度の厚みを確保し、歩いたときにしっかりと音が鳴るように敷き詰めることが大切です。色や種類も豊富で、見た目も美しく、防草効果もあるため、庭づくりと防犯対策を兼ねられる点もメリットです。防犯砂利を上手に活用して、空き巣が嫌がる環境を作りましょう。
空き巣の前兆に気づいたときの対処法
空き巣は犯行前に必ずと言っていいほど下見を行い、その際にさまざまなサインやマーキングを残していきます。これらの前兆に気づいたとき、適切な対処をしなければ被害を未然に防ぐことはできません。むしろ、何もしないまま放置してしまうと「この家は防犯意識が低い」と判断され、ターゲットにされるリスクがさらに高まります。
ここでは、空き巣の前兆を発見した際に必ず実践すべき具体的な対処法を解説します。日頃からこれらの行動を徹底し、自宅や家族を守る防犯意識を高めていきましょう。
マーキングはすぐに消す
玄関ドアやポスト、メーター周辺に見慣れないチョークの線や記号、テープやシールなどのマーキングを見つけた場合は、必ずすぐに消すようにしてください。空き巣は下見の際に、ターゲット情報を記録したり仲間と共有したりするためにマーキングを行います。例えば「この家は留守が多い」「高齢者世帯」など、記号や色で意味を分けていることもあり、マーキングをそのままにしておくと空き巣グループ間で情報が共有され、狙われる危険性が高まります。
マーキングを見つけた際には、ただ消すだけでなく、スマートフォンなどで写真を撮って証拠を残しておくことも重要です。後で警察に相談する際に役立つほか、近隣住民へ注意喚起する際にも具体的な情報として共有できます。マーキングを消す行為は、空き巣に対して「この家は警戒している」という強いメッセージになります。
不審者や不審車両を見かけたら警察へ通報する
空き巣の下見は、住人が気づかない程度に行われることが多いですが、もし不審な人物や車両を見かけた場合は、迷わず警察へ通報することが重要です。例えば、同じ車が何度も住宅街をゆっくり走っている、停車して車内から家を観察している、不審な人物が家の周囲をうろうろしているなど、普段とは明らかに違う様子が見られたときは要注意です。
通報する際には、相手の服装や特徴、車の場合は車種・色・ナンバーなど、できるだけ具体的な情報を伝えると警察も迅速に対応できます。また、こうした不審者情報は、地域で共有されることで空き巣被害の抑止にも繋がります。「通報するほどでもないかもしれない」と迷うかもしれませんが、万が一空き巣だった場合、通報しておくことで他の被害を防げる可能性もあります。
空き巣は「この地域は警戒心が強い」と感じるとターゲットから外す傾向があるため、不審者や不審車両を見かけたら、必ず警察や近隣に連絡し、早めの対処を心がけましょう。
近隣住民や管理会社と情報共有する
空き巣の前兆に気づいたときは、警察に通報するだけでなく、近隣住民やマンション・アパートの管理会社とも情報を共有することが大切です。空き巣は、下見の際に複数の家や部屋を同時にターゲットとして選んでいる場合が多く、自分の家だけでなく周辺の住民も狙われている可能性があるからです。
例えば、玄関やポストに不審なマーキングがあった、不審者が近所を徘徊していた、ポストに枝や紙切れが挟まれていたなどの情報は、すぐに近隣に伝えるようにしましょう。情報を共有することで、周囲の住民も警戒心を高め、空き巣が「この地域は防犯意識が高い」と感じ、犯行を諦める抑止力になります。
マンションやアパートの場合は、管理会社に連絡して掲示板や共有メールで全住民に注意喚起してもらうと効果的です。また、自治会や町内会で防犯情報を共有する仕組みがあれば積極的に活用してください。こうした地域全体での連携と防犯意識の向上が、空き巣被害を未然に防ぐ大きな力となります。
防犯対策を強化する
空き巣の前兆に気づいたときは、そのままにせず、早急に防犯対策を強化することが重要です。不審者が下見をしている段階で「この家は防犯意識が高い」と感じさせることができれば、ターゲットから外される可能性が高くなります。具体的には、防犯カメラやセンサーライトの設置、防犯砂利を敷く、玄関や窓の鍵をディンプルキーなどピッキングに強い鍵に交換する、補助錠を取り付けてワンドアツーロック化するなどの対策が有効です。
さらに、窓には防犯フィルムを貼り、ガラス破り対策を行うことで侵入を困難にできます。また、タイマーライトを活用して在宅を装う、玄関周辺に防犯ステッカーを貼るなど、空き巣が嫌がる環境づくりも効果的です。もし既に防犯カメラを設置している場合でも、カメラの作動状況や設置位置を再確認し、死角がないかチェックしておきましょう。
防犯対策は、一度行えば終わりではありません。空き巣は、少しでも侵入のリスクが低い家を選びます。日頃から「自分の家は大丈夫」と油断せず、防犯意識を高め続けることが、被害を未然に防ぐ最大のポイントです。
まとめ|空き巣の前兆を見逃さず、日頃から防犯意識を高めよう
空き巣は、入念な下見を行い、侵入しやすい家を選んで犯行に及びます。玄関やポスト、メーター周辺へのマーキング、郵便受けへの枝や紙切れの挟み込み、不審者の徘徊や電気メーターの確認、訪問販売を装った在宅確認など、空き巣の前兆は日常の中に潜んでいます。これらのサインを見逃さず、すぐに警察への通報や近隣住民との情報共有を行うことが、被害を未然に防ぐ大きな一歩です。
また、狙われにくい家にするためには、防犯カメラやセンサーライトの設置、補助錠の取り付け、防犯砂利の設置、ディンプルキーへの交換など、具体的な防犯対策を講じることが重要です。さらに、在宅中でも施錠を徹底する、死角をなくす、生活パターンを悟られないようにするなど、日頃から防犯意識を高める習慣づけが空き巣被害の抑止に繋がります。
「自分の家は大丈夫」と油断せず、今回紹介した空き巣の前兆や対策を参考に、家族や大切な財産を守るための防犯意識を高めていきましょう。小さな対策の積み重ねが、大きな安心に繋がります。
鍵猿では鍵での防犯対策をお手伝いいたします。防犯性能の高い鍵やワンドアツーロックの様に、1つの扉に2つ鍵を取り付けることで、空き巣犯の侵入に時間をかけさせることが可能です。実績豊富な鍵専門スタッフが現場に急行し、見積り・出張費無料で承りますので、何かお困りのことがあればお気軽にお問い合わせください。皆様のご依頼お待ちしております。