公開日:2024/01/22|更新日:2025/09/24
賃貸でドアノブ交換はできる?自分で交換する手順や費用相場を解説!
賃貸物件で暮らしていると、長年の使用によってドアノブがぐらついたり、動きが悪くなったりすることがあります。「自分で交換できるのか?」「費用はどれくらいかかるのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
しかし賃貸の場合、勝手に交換すると契約違反や原状回復の問題に発展する可能性があります。この記事では、賃貸でドアノブ交換を検討するときに知っておきたい基本ルールや注意点、種類ごとの交換手順、費用相場、業者依頼のメリットなどをわかりやすく解説します。
賃貸でドアノブ交換を検討するときに知っておくべきこと

賃貸物件でドアノブを交換する場合、持ち家とは違い契約やルールに基づく制約があります。無断で交換してしまうと、退去時の原状回復費用が高額になるケースや契約違反としてトラブルになるケースもあるため注意が必要です。ここでは賃貸のドアノブを交換する前に確認しておくことについて解説します。
ドアノブを交換する前に管理会社や大家へ確認しておく
賃貸物件では、居住者が勝手に設備を変更すると契約違反となる可能性があります。特に玄関ドアのドアノブは建物全体の防犯性に関わるため、交換には管理会社や大家の承諾が必要です。事前に相談せずに交換してしまうと、退去時に「原状回復」として交換費用を全額負担させられる場合があります。
室内ドアやトイレのノブなど一見小さな部分でも、契約内容によっては承諾が必要なケースがあるため注意が必要です。安心して交換作業を行うためには、まず契約書を確認し、疑問点があれば大家や管理会社へ相談することが重要です。
原状回復義務と規約違反のリスクを理解しておく
賃貸契約では退去時に「原状回復義務」が課されており、入居時の状態に戻す必要があります。経年劣化や通常使用による摩耗は貸主負担となるケースが多い一方、入居者の判断で勝手に交換した場合は「入居者の負担」とされることが一般的です。
特に高価なデザイン性のあるドアノブや防犯性の高いシリンダーに交換した場合でも、退去時には元のノブに戻す義務が発生する可能性があります。また、契約書に「無断で改造・交換禁止」と明記されている場合もあり、違反すると敷金から差し引かれたり、追加請求の対象となるリスクもあるため要注意です。
故障原因や交換理由によって費用負担者が変わる
ドアノブの交換費用は、故障の原因によって誰が負担するかが変わります。例えば経年劣化や通常の使用による不具合であれば、貸主が費用を負担するのが一般的です。一方で、入居者が強く力をかけて壊した場合や、意図的にデザイン変更を行った場合は、入居者の負担となります。
また「鍵が回らない」「ラッチが引っかかる」といったトラブルの原因が明確でない場合、自己判断で交換せず、まずは管理会社に相談すると良いでしょう。原因を明らかにすることで、余計な費用を負担せずに済む可能性があります。
ドアノブの種類やサイズを正しく確認しておく
ドアノブ交換では、既存のドアに合うサイズや形状を選ぶことが欠かせません。ドア厚み、バックセット(ドア端からノブ中心までの距離)、ビスピッチ(ネジ穴の間隔)などを正しく測らないと、購入したノブが取り付けられないことがあります。
また、握り玉、レバーハンドル、プッシュプル錠など種類ごとに交換方法や難易度が異なるため、自分のドアに合ったものを見極めることが大切です。とくに玄関ドアの場合は防犯性を重視した製品が必要になるため、安易にデザイン重視で選ばず、規格に適合するかを慎重に確認する必要があります。
玄関ドアと室内ドアでは交換の可否が異なる点に注意
賃貸物件では、玄関ドアと室内ドアで扱いが大きく異なります。玄関ドアは建物全体の防犯性に直結するため、基本的に入居者が勝手に交換することはできません。たとえ防犯性を高める目的であっても、必ず管理会社や大家の承諾が必要です。
一方、室内ドアやトイレのノブなどは「消耗品」とみなされる場合があり、比較的自由に交換できることもあります。ただし、この場合でも退去時には元に戻す義務が生じる可能性があるため、承諾を得て記録を残しておくことが安全です。玄関と室内でルールが異なる点を理解し、判断を誤らないようにしましょう。
交換するドアノブの選び方

ドアノブ交換を成功させるためには、適切な種類や仕様を選ぶことが欠かせません。見た目だけで選ぶと取り付けられなかったり、使い勝手が悪くなる場合があります。賃貸物件では原状回復の観点から「元に戻せるか」も重要な基準になります。ここでは、設置場所、操作性、寸法規格、交換のしやすさ、デザイン性といった観点から、賃貸に適したドアノブの選び方を解説します。
設置場所で選ぶ
ドアノブは使用する場所によって求められる機能が異なります。玄関のドアノブは防犯性が最も重視され、ディンプルキー対応や鍵付きの堅牢な製品を選ぶのが一般的です。一方、トイレや浴室のドアノブには、内側から施錠できる「表示錠」や非常時に外側から解錠できる機能が必要です。
室内ドアの場合は、防犯性よりも操作性やデザイン性が重視されるため、シンプルなレバーハンドルや軽量タイプのドアノブが選ばれることが多いです。このように設置場所の特性を踏まえて選ぶことで、安全性や快適性を確保できます。
操作性で選ぶ
操作性も重要な選定基準です。従来型の握り玉(丸ノブ)は安価で普及していますが、握力が必要で子どもや高齢者にとっては扱いにくいことがあります。レバーハンドルは軽い力で押し下げられるため、バリアフリー性に優れており、最近の住宅では主流になっています。
さらに利便性を重視するなら、押す・引くだけで開閉できるプッシュプル錠も選択肢になります。ただし構造が複雑でDIYでの交換は難易度が高いため、業者依頼を前提に考えるのが安全です。住んでいる家族の年齢層や使用頻度を考慮し、誰でも使いやすいドアノブを選ぶことが大切です。
寸法・規格で選ぶ
ドアノブを交換する際に最も注意が必要なのが寸法と規格です。代表的な確認項目は「ドアの厚み」「バックセット(ドア端からノブ中心までの距離)」「ビスピッチ(ネジ穴の間隔)」です。これらが既存のドアと合っていないと、せっかく購入したドアノブが取り付けられない事態になります。
また、国内メーカーと海外製品では規格が異なることがあるため、ネット通販で購入する際は特に注意が必要です。交換前には必ずスケールで正確に計測し、商品説明の寸法と一致しているかを確認してから購入すると失敗を防げます。
交換のしやすさで選ぶ
賃貸でDIY交換を検討している場合、交換のしやすさも重要な判断材料です。握り玉やレバーハンドルは比較的シンプルな構造のため、ドライバー1本で取り外しや取り付けが可能なことが多く、DIY初心者でも取り組みやすいです。
一方、プッシュプル錠やサムラッチ錠のように複雑な機構を持つタイプは、内部の錠ケースやシリンダー構造が複雑で、誤って取り付けると正常に作動しないリスクがあります。特に玄関ドアに使われる高性能タイプは、防犯性が低下する恐れもあるため、自分で無理をせず業者に依頼する方が安心です。
デザインやカラーで選ぶ
室内のドアノブは、機能性だけでなくデザインやカラーも選択基準になります。シルバーやゴールドなどの定番カラーに加えて、ブラックやアンティーク調のデザインも人気です。ドアノブを交換するだけで、部屋全体の雰囲気が大きく変わり、インテリア性を高めることができます。
ただし賃貸の場合、退去時には原状回復が求められることがあるため、元のノブを保管しておき、再度取り付けられるようにしておくと安心です。見た目の好みに合わせつつも、賃貸ならではの制約に配慮した選び方を心がけましょう。
DIYで賃貸のドアノブを交換する手順

ドアノブの交換は種類によって難易度が異なります。握り玉タイプはDIY初心者でも取り組みやすいのに対し、レバーハンドルは部品点数が増えて手順がやや複雑です。プッシュプル錠は利便性が高い反面、内部構造が複雑で無理をすると破損や防犯性の低下につながるため注意が必要です。それぞれの特徴を理解してから取り組むことで、トラブルを防ぎ安全に作業できます。
握り玉タイプのドアノブを交換する手順
古い賃貸物件でよく見られる握り玉タイプのドアノブは、構造が単純で交換の難易度が低い点が特徴です。作業に必要な工具もドライバー程度で済むことが多く、DIY初心者にもおすすめできます。
既存のドアノブを取り外す
まずはドアを開け、内側のノブを確認しましょう。根元に小さな穴がある場合は、細いピンやマイナスドライバーを差し込みながらノブを引き抜きます。ネジ固定式の場合はドライバーで外してから取り外します。その後、丸座や裏金を外していき、ドア側面のフロントプレートを取り外してラッチケースを引き抜きます。
このとき、無理にこじるとドアや金具を傷つける恐れがあるため、少しずつ力を加えるのがコツです。取り外した部品は退去時の原状回復で必要になる可能性があるため、なくさないようにまとめて保管しておきましょう。
新しいドアノブを取り付ける
次に、新しいドアノブを取り付けていきます。ラッチケースをドア側面に差し込み、斜めになったラッチ部分がドアの閉じる方向に向いているか確認します。フロントプレートを固定したら、内外のノブを差し込み、角芯棒が正しく噛み合うように調整します。
ネジでしっかり固定し、ノブを回してラッチがスムーズに動くか確認します。最後に、ドアを開閉してラッチが正しく引っ込み、施錠もできるかを確かめましょう。作業が完了したら余計な部品が残っていないかを再確認し、念のため数回繰り返し操作して異常がないかチェックしておくと安心です。
レバーハンドルのドアノブを交換する手順
レバーハンドルは現在の住宅で広く使われており、軽い力で操作できるため人気です。部品点数が多く作業はやや複雑ですが、正しい手順を押さえればDIYでも十分交換可能です。
既存のレバーハンドルを取り外す
まず内外の台座部分にある固定ネジを外します。レバー本体を外したら、ドア側面のフロントプレートを取り外し、内部のラッチケースを引き抜きます。レバーハンドルはパーツが多く、外す順番を誤ると取り付け時に混乱するため、外した部品を並べておくと安心です。
特にネジや小さなパーツは紛失しやすいので、トレーや袋を用意してまとめておくと良いでしょう。また、取り外しの際に力を入れすぎるとラッチケースが変形し、再利用できなくなる場合があるため慎重に扱う必要があります。
ラッチケースを取り付ける
新しいラッチケースをドアの側面に差し込み、フロントプレートをネジでしっかり固定します。このときラッチの斜め面が正しい方向に向いていないと、ドアが閉まらなくなったりラッチが引っかかる不具合が発生します。取り付け前にラッチの向きを必ず確認し、間違えた場合はすぐ修正しましょう。
さらに、ラッチケースを固定する際にドア側の穴が摩耗している場合は、木工用パテや補修材で下地を補強してから取り付けると、がたつきが防げます。作業の丁寧さが仕上がりや耐久性に直結するポイントです。
ノブ部分の取り付ける
ラッチケースに角芯を差し込み、内外のレバーをかみ合わせます。このときレバーが水平になっているかを確認しながら台座を固定し、ビスをしっかり締めましょう。締め付けが甘いと操作時にぐらつきが出る一方、強すぎると部品が変形する恐れがあります。
取り付けが終わったらレバーを数回上下に操作して、ラッチがスムーズに動作するかを確認してください。鍵付きタイプの場合は施錠・解錠も試して、問題がなければ作業完了です。最後にドアを実際に閉め、開閉の感触が自然かどうかを確かめることが重要です。
プッシュプル錠のドアノブを交換する手順
プッシュプル錠は近年のマンション玄関などに多く採用されている高機能タイプです。押す・引くだけで開閉でき便利ですが、構造が複雑でDIY初心者には難易度が高めです。
既存のプッシュプル錠を取り外す
まず室内側のハンドルやサムターン部分を固定しているネジを外します。次に内外のハンドルを順に取り外し、ドア側面のフロントプレートを外して錠ケースを引き抜きます。このとき、部品の数が多いため取り外しの順番を記録しておくと再組立の際に迷わず進められます。
強引に引き抜くとシリンダーや内部部品を破損させる恐れがあるため、力を分散させながら少しずつ外すのがポイントです。また、退去時の原状回復を考え、取り外した純正部品は必ず保管しておきましょう。
新しいプッシュプル錠を取り付ける
新しい錠ケースをドアに差し込み、フロントプレートをしっかり固定します。その後、室内外のハンドルを取り付け、シリンダーやサムターンを組み込みます。すべての部品が正しく組み合わされているかを確認し、最後にネジで固定します。
取り付け後は、ドアを閉めた状態で押す・引く・施錠・解錠の動作を何度も試し、スムーズに作動するかをチェックしてください。少しでも違和感がある場合は取り付けが不完全な可能性が高いため、再度調整する必要があります。プッシュプル錠は特に防犯性が重要なため、自信がない場合は無理をせず業者に依頼するのが安心です。
自分でドアノブ交換をするのが不安なら業者に依頼しよう

DIYでの交換は費用を抑えられるメリットがありますが、作業に不安がある場合や防犯性の高いドアノブを扱う場合は業者に依頼するのが安全です。特に賃貸物件では、原状回復や契約違反のリスクもあるため、専門業者に任せた方がトラブルを防げるケースも少なくありません。ここでは、業者に依頼するメリットや費用相場、信頼できる業者の選び方について解説します。
業者に依頼するメリット
業者に依頼する最大のメリットは「確実性」と「安心感」です。ドアノブの種類によっては内部構造が複雑で、取り付けを誤るとラッチがうまく動かず、ドアが閉まらなくなるなどの不具合が発生することがあります。さらに、玄関ドアの場合は防犯性に直結するため、DIYでの失敗はセキュリティリスクにもつながります。
業者に任せれば、専門的な知識と経験をもとに正しく施工してもらえるため、仕上がりの品質が保証されやすい点が安心です。また、緊急時に即日対応してもらえる業者も多く、夜間や休日でも頼れる点も大きな利点です。
業者に依頼したときの費用相場
業者にドアノブ交換を依頼する場合の費用は、作業内容やドアノブの種類によって変動します。一般的な室内ドアのシンプルなレバーハンドル交換であれば、出張費込みで8,000〜15,000円程度が目安です。
一方、玄関ドアに使用されるプッシュプル錠や防犯性の高いディンプルキー対応のノブの場合は、20,000〜30,000円以上かかることもあります。また、夜間・休日など時間帯による割増料金や、部品代が別途加算されるケースも多いため、事前に見積もりを確認しておくことが大切です。
安さだけで選ぶと追加料金で高額になることもあるため、料金体系が明確な業者を選ぶと安心です。
信頼できる業者の選び方
業者選びでは「料金の明確さ」「対応のスピード」「実績や口コミ」の3点を重視すると失敗が少なくなります。まず、料金体系が明確に提示されている業者を選ぶことが大切です。見積もり段階で作業費・部品代・出張費が分かれているかを確認しましょう。次に、対応スピードも重要です。特に玄関ドアの不具合は生活に直結するため、即日対応が可能な業者を選ぶと安心です。
さらに、公式サイトやGoogleレビューなどで実績や口コミをチェックし、信頼性の高い業者を見極めましょう。賃貸物件の場合は管理会社が提携している業者を紹介してもらえるケースもあるので、まずは管理会社に相談するのも有効です。
まとめ
賃貸物件でドアノブを交換する際は、まず「管理会社や大家に確認すること」が最も重要です。無断で交換すると、退去時の原状回復義務や契約違反のリスクが発生する可能性があります。ドアノブの選び方では、設置場所・操作性・寸法規格・交換のしやすさ・デザインといった観点を押さえることが失敗を防ぐポイントです。
DIYで交換する場合は握り玉タイプやレバーハンドルなら比較的容易ですが、プッシュプル錠は構造が複雑なため、無理せず業者に依頼するのが安心です。また、業者依頼には費用はかかるものの、防犯性や確実な施工、トラブル防止といった大きなメリットがあります。
もし、賃貸物件のドアノブ交換を検討されていれば鍵猿までご相談ください。鍵猿では見積もり・出張費無料で現場に駆け付けます。ドアノブのトラブルでお困りでしたら鍵猿までお気軽にお問い合わせください。








