ピッキングによる鍵開け行為の対策
10年前ほどに流行ったピッキング被害、空き巣の代名詞ともなったピッキング行為は当時社会問題ともなりました。
もし自分の家が狙われたら怖いですよね?そこで、実際にどのような被害件数だったかを知り、ピッキングによる鍵開け行為への対策意識を強化して頂きたいと思います。
ピッキング解錠とは
泥棒が使う手口のひとつに「ピッキング」という行為があります。特殊な専用工具を用いて、鍵穴を壊さずに開錠できる方法で、鍵屋であれば基本的にピッキング開錠の技術を習得しているでしょう。
この開錠技術を悪用しているのが泥棒・空き巣・海外の犯罪集団で、旧型のディスクシリンダー・ピンシリンダーが玄関用の鍵として主流だった頃に多くの空き巣被害が出ていました。
現行品の玄関用シリンダーへ交換された方、最新の鍵がすでに取り付けられている方はピッキング被害の心配は無いでしょう。ですが、鍵を長い間交換していない場合や、賃貸物件・中古物件などでも鍵が古いままの場合があります。今一度、現在取り付けられている鍵の種類を確認してみてください。
ピッキング被害全盛期は29,000件、現在は52件!
平成12年度のピッキング用具を使った住宅対象の侵入窃盗被害件数(警視庁調べ)は、29,211件。
これをピークに年々減少し、平成13年では19,568件、平成15年では9,351件・・・、平成25年では52件!
ピッキングによる不正解錠被害は大幅に減少しました。
なぜここまで減少したの?
ここまで減少に転じた理由はピッキングが出来る鍵穴が減った事です。
それまで一般的であったピッキングに弱いディスクシリンダーから、対策が施されたロータリーディスクシリンダーが価格差もわずかで発売され、また年々各メーカーが防犯性の高いシリンダーを発売していき、現行品では鍵屋も無傷で開錠する事は大変難しくなっている状況です。
ピッキングに強い最新の鍵へ交換する
最近では皆さんの防犯意識が高まり、またピッキングが出来ないシリンダーが普及してきた今では、ピッキングによる不正な鍵開け行為は全盛期と比べると0.7%まで減少しました。
ですが鍵屋にお寄せいただく鍵開け依頼の現場を見ると、特に古い住宅や店舗・事務所などでもまだまだピッキングが出来てしまうディスクシリンダーをお見かけします。
ピッキング対策を行っていない場合は、空き巣に狙われる前にぜひ対策シリンダーへの交換をお考えください。
ピッキングによる鍵開け対策は?
まずはピッキング対策のされた現行品のシリンダーへと交換、またはディンプルキーへの交換。または、玄関のドアに同じくピッキング対策された鍵またはディンプルキーを増設しましょう。
補助錠には、鍵穴タイプのもの、カードキータイプ、暗証番号で開けるタイプもありますので、ご希望にあわせてご用意させていただきます。
賃貸住宅などで勝手に鍵を替えられないこともあるかと思いますので、そんな時には扉に穴をあけないタイプの補助錠を取り付けてみてはいかがでしょうか。
緊急時には大家さんが出入りできるようにしておく必要があるので、出来ればやはり大家さんと相談をして鍵穴を交換することが一番です。