トイレの鍵の種類や開かない時の修理方法
トイレ扉に使われる鍵の種類
トイレの鍵がどうなっているかと考えた時、トイレの扉に使われている鍵の種類は自宅のものなどが浮かぶでしょう。
実は結構種類がありますので、こちらではどんなものがあるのか詳しく紹介していきます。
ずらして使うタイプのスライド錠
住宅よりも、外にある公共のトイレやオフィス・店舗などで使われているスライド錠。一つの空間に複数のトイレがあり、各個室がパーテーションで分けられているようなトイレブースで多く見かけます。横長になっている鍵で、しっかりと奥までずらすことで鍵がかけられます。
難しい操作などもなく、そのままずらすだけですので子供でも覚えれば簡単に鍵がかけられるタイプです。
今でもスライド錠はネットの通販などで販売されていて、シンプルで使いやすいものが売られています。
横にスライドしやすいタイプや雑菌の繁殖を抑え清潔に使えるものなど、種類は豊富。
自分で購入して取り付けたいと思った時にも、扉の内側にネジで固定するだけの簡単な手順で、初心者でも比較的取り付けやすいでしょう。
簡単に鍵がかけられる簡易的な打掛錠
鍵をかける際に棒状のハンドル部分を回転させて閉めます。
ハンドルがグルンと一回転しないように、ストッパーのような受けの箇所があり、そこにハンドルが収まることで鍵がかけられます。
打掛錠は、パブリック向けの頑丈なものから、トイレに限らず簡単に鍵を取り付けたい場合に取り入れやすい簡易なものもあります。
素人が取り付ける際も、鍵の中で一番構造が簡単でわかりやすいことが特徴であるため、簡単に取り付けられるでしょう。
住宅では、昔は簡易な打掛錠が自宅のトイレで使用されていましたが、現在はラッチボルトがついた表示錠が一般的です。
施設内や古いビルなどのトイレでは、ステンレス製の打掛錠がついていることもあります。その他、高速道路のサービスエリアや駅内トイレなどではパブリック向けの頑丈な打掛錠がよく見かけられます。
現在はステンレス製でサビにくい打掛錠が多く販売されているため、昔のものよりも使いやすくなっているでしょう。
扉の大きさや使いやすさに合わせて選び、自分で交換することもできます。
簡易な打掛錠をトイレ以外で使う際は、防犯性を高めるために南京錠と一緒に使われていることもあります。
引き戸に使われることが多い鎌錠
ドアの横から鍵が出てくるタイプで、主に引き戸のトイレで使われています。
住宅のトイレに限らず、脱衣所のドアや室内ドアもスライド式で鍵がかけられる場合、この鎌錠タイプが使用されていることでしょう。
鎌の形をしたラッチボルトがしっかりとドア枠に引っかかって鍵が閉まるため、鍵の中でも比較的頑丈で安心して利用できます。
鍵を閉めると錠前の中から鎌型のラッチボルトが出てきますが、この状態で扉を閉めるとドア枠側を傷つけたり、鎌が壊れる可能性があります。そうしたとき、引き戸が開いている状態だとラッチボルトが出ない仕組みになっている鎌錠がオススメ。または、鎌が出た状態でもドア枠にスッと入り込む仕様のものもあります。
鎌錠は、内側のサムターンがスライド式になっているタイプと、丸い円の中心のつまみを回すタイプと、レバーを上げ下げするタイプもございます。
新しく鎌錠を取り付ける場合は、トイレのドアを正確に掘り込む作業が必要なため、難易度は高め。DIYが得意な方なら、取り付けることも可能です。
鎌錠を購入する時にはこれから取り付けようとしている引き戸が、どのくらいの厚みになっているのか、細かくサイズをチェックしましょう。
引き戸の厚みはどれも一緒のように見えますが、同じメーカーでも厚みは変わりますので注意が必要です。
ほかにも素材がステンレス製でサビにくく耐久性が抜群なものも出ていますので、質にこだわって取り付けても良いでしょう。
トイレの鍵として以前よく使われていた円筒錠
昭和に建てられた住宅のトイレドアは、円筒錠が付けられていることが多いです。
ドアノブを固定して開かないように鍵がかけられるタイプで、鎌錠と同じくドア枠までラッチボルトが貫通するため、しっかりと鍵がかかり安心です。
ドアノブ部分が握り玉になっており、内側のサムターンはツマミになっているものと、押しボタンになっているものが一般的。
以前は住宅の玄関や勝手口でも円筒錠が一般的でしたが、現在は鍵とドアノブが別についており、鍵も簡単に壊して入られないように頑丈で複雑に作られているシリンダー錠が一般的になっています。同じく室内ドアも、より使いやすいレバー式のドアノブが一般的になりました。
しかし、軽量な扉に取り付けやすい円筒錠は、まだまだ住宅や店舗・オフィスなどのトイレを含めて様々な場所で使われているため、今でも多種販売されています。
操作がわかりやすく、鍵をかける時も開ける時もワンタッチで簡単なため、これからもトイレの鍵としても使われることはあるでしょう。
最近のトイレに一番多いタイプのレバーハンドル錠
最近家を建てたばかりである場合や築浅の新しいマンションやアパートに引っ越すと、だいたいトイレに付いている鍵がレバーハンドル錠です。
ドアノブあたりに鍵が付いているものが多い中、レバーハンドル錠は鍵とドアノブが別々になっています。
トイレに入った時に内側から鍵もかけられますが、万が一間違って鍵をかけたまま外側から閉めてしまった時に、解錠も自分達でできる作りになっています。
小さい子などは少し遊び心で実験的に鍵をかけたまま外側から閉めてしまう場合もありますが、簡単に解錠ができるため安心です。
特徴として、色やデザインなどがおしゃれなものが多いです。
自分達の家の雰囲気や色合いに合わせて、ピッタリな間仕切錠を選んで取り付けができます。
また、円筒錠の場合はドアノブを握ってひねる操作になりますが、レバーハンドル錠はドアノブを下げるだけなので、握力の弱いお年寄りや小さなお子さんも操作しやすい点が特徴です。
軽量のドアのほかにも木製のドアに適しています。
自分で取り付けたいとういう場合、新規取付の場合はドアを正確に掘りこむ作業が必要になります。円筒錠からレバーハンドル錠に交換する場合も、取付穴の位置や部品の大きさが異なることが多いので、サイズに注意して部品を選ばなければなりません。
DIYで慣れている方なら、玄関に比べてトイレの鍵であれば意外と簡単にできるでしょう。もし不安な場合は、プロの鍵屋さんにお問い合わせください。
非常時のトイレの鍵の開け方
トイレで非常事態が起きてしまう場合もあります。
たとえば、間違って鍵をかけている状態のまま外側からドアを閉めてしまって開かない場合や、家族の具合が悪くなってしまいトイレの中で倒れていることも考えられます。
このような非常事態が起きた時に、自分達で開ける方法を知っておくのは大切です。
打掛錠やスライド錠を外側から開けたい
トイレをはじめ、家の中に打掛錠やスライド錠を付けている場合、自分達で外側から解錠できる方法があります。
鍵を購入した時、一緒に解錠用のキーが付いてきている場合が多く、これを外側の非常開錠用の穴に差し込みます。
専用の非常解錠用のキーを紛失している場合は、100円ショップでも購入できる精密ドライバーで開けることができます。
もし1階のトイレで窓が付いている場合は、トイレの窓の鍵が開いていないか確認し、もし開いているのであれば外からトイレ内に入ることもひとつの手です。
鎌錠や円筒錠、レバーハンドル錠の場合は?
ラッチボルトを固定するタイプの鎌錠・円筒錠・レバーハンドル錠のような鍵は、外側に非常開錠装置が付いている場合が多いです。
マイナスネジのような穴に10円玉などを入れて回せば、すぐに開くようにできています。
子どもがいたずらでつい鍵を閉めてしまったという時でも、財布に小銭が入っていれば簡単に開きます。
また、円筒錠のなかには海外製のもので、専用の非常キーが必要になるタイプがあります。小さな穴がドアノブの中心部や、ドアノブ下側にあるか確認をし、専用キーをさしこんで開けてください。もし専用キーが無いときは、精密ドライバーで長さが4cm・幅2~3mm程度の物を用意することで代用できる場合があります。
トイレの鍵は一般的にも防犯性よりも、一時的に鍵ができ、何かあった時には開けやすいように作られています。
非常事態が起きる前に、トイレが閉まった時を想定し非常開錠装置の開け方を確認しておきましょう。
ただし、トイレの鍵のなかには玄関のように鍵穴がついているものがあります。専用の鍵を紛失していたり、非常開錠装置が無い場合は、開けることができません。
もし専用キーもなくどうしても開かない時は、鍵開けのプロへご依頼ください。
自力でトイレの扉を壊すという方法もあるかもしれませんが、後から扉の修理費用もかかってしまったり、木片でケガをしてしまうかもしれません。
プロはさまざまな鍵穴を見てきていますし、トイレのような鍵であれば短時間で解錠ができます。
トイレの鍵が壊れた時の修理方法とは
トイレは特に毎日使用する場所ですし、休みの日で1日中家にいるような時は数回利用します。
だからこそ何回も鍵をかけ操作しているうちに、緩んできてしまったり開けにくくなってしまったりします。
もし普段と違って、トイレの鍵がおかしいと思ったらどうしたら良いのでしょうか。
こちらでは、鍵がおかしいと異変を感じた時の対処法を紹介していきます。
ドアノブ、レバーハンドルが緩んでしまってる時は?
鍵がおかしいと思ったものの、特に異常がない場合もあります。
よく見ていくとドアノブがおかしいとわかった場合は、ネジが緩んでいるかもしれません。
そのまま使用してしまうと鍵もかからないですし、急にドアノブが下に落ちてしまいケガをしたり床を傷付けたりしてしまうかもしれません。
トラブルになる前に、ドアノブを支えているところをチェックしてみましょう。
レバーハンドルも何回も上げ下げすることで緩みやすくなってしまうため、ネジを締め直す必要があります。
ドアノブやレバーハンドルはしっかりと手で固定して持ち、支えているネジを右回りに締めます。
それだけで緩んでいた鍵もしっかりと固定され、普通通りに使えるようになるのです。
ネジを回す時にはドライバーが必要になりますので、ない方は事前に準備しておくようにしましょう。
だいたいのケースではネジの緩みが多いのですが、稀にそれでも改善しないケースもあります。
もしかしたらドアノブやレバーハンドルそのものに不具合がある場合もありますので、新しいものに交換する必要が出てくることも考えられます。
ネジが原因ではないと思ったら、新しいドアノブに思い切って交換しましょう。
ドアノブのサビが原因になっていることも
しっかりとドアを閉めているはずでも、よく見てみるとおかしい隙間があるというケースもあります。
この場合、鍵を見ると、サビが発生していて新品の時とは違う状態になっていてドアが閉まらないということも考えられます。
日ごろトイレの鍵をじっくりと観察している方は少ないと思いますので、おかしいと感じた時に見たらサビていたという場合も多いです。
その際もサビている鍵をそのまま使わずに、新しいものへと交換しましょう。
お金がかかるからとそのまま使い続けてしまうと、閉まっても今度は開けられないなど困った事態になります。
ドア自体が真っ直ぐ正しい位置に付いているかもチェック
どんなに見ても鍵には異常があるように思えない時は、ドアがしっかりとズレていない位置に付いているかも確認しましょう。
新築の家などでも、中にはトイレの立て付けが悪くドア自体がおかしい場合もあります。
本来は大工さんなどが気が付かなければならないのですが、少しのズレだからとそのまま受け渡しになってしまいドアの開け閉めがおかしいと感じる場合もあるのです。
ちょっとだから面倒と感じて我慢して利用してしまうと、どんどんとさらにズレていき、こちらも急に開かなくなりトイレに閉じ込められてしまうことも考えられます。
個室に誰もいないところで閉じ込められてしまったら、ドアを力ずくで壊すしかなくなり大変になります。
ドアをじっくりと見た時に曲がっていて立て付けが悪いと感じた時には、自分達が建てたハウスメーカーやリフォーム会社などにすぐに連絡し、正しい位置にドアを付けてもらいましょう。