公開日:2023/09/20|更新日:2025/07/21
ドアクローザーの交換を自分で行う方法!失敗しない手順・費用相場・選び方を解説!
ドアが急にバタンと閉まったり、開閉時にギィーと音が鳴るようになったら、それはドアクローザーの劣化が原因かもしれません。ドアクローザーは、玄関や室内のドアをゆっくり閉めてくれる装置で、安全性や防音、空調効率にも関わる重要なパーツです。
本記事では、ドアクローザーを自分で交換したいと考えている一般ユーザーに向けて、交換前に知っておきたい知識から、実際の交換手順、選び方、業者に依頼すべきかの判断までを、分かりやすく丁寧に解説します。初めての方でも安心して作業に取り組めるよう、情報を網羅してお届けします。
ドアクローザーを交換する前に知っておきたい基礎知識

ドアクローザーを交換する前に、いくつかの重要なポイントを理解しておくことで、スムーズかつ安全に作業を進めることができます。ドアクローザーには複数の種類があり、設置位置やドアの開閉方向に応じて最適なタイプを選ぶ必要があります。ここでは、交換前に確認すべき基礎知識を詳しく紹介します。
ドアクローザーとは?役割と仕組み
ドアクローザーとは、ドアを開けたあとに自動でゆっくり閉まるように制御する装置です。主に油圧の力を利用して開閉スピードを調整する仕組みになっており、玄関やオフィスドア、マンションの共用部など、さまざまな場所で使用されています。
ドアが勢いよく閉まるのを防いで、騒音や指詰めなどの事故を防ぐほか、防犯性や空調の効率にも大きく貢献します。内部にはピストンやスプリング、油圧シリンダーが内蔵されており、ドアを開けると内部のオイルが移動し、ドアを閉じる際にはその流れを調整することでゆっくりとドアを閉じる構造になっています。
日常生活ではあまり意識されない存在ですが、安全性と快適性の両面で非常に重要なパーツです。
ドアクローザーの種類
ドアクローザーにはいくつかの種類があり、使用環境やドアの構造によって選ぶべきタイプが異なります。一般的に最も多く使用されているのは「スタンダード型」と「パラレル型」です。
スタンダード型は、ドアの開閉側に本体とアームが取り付けられるタイプで、設置が比較的簡単です。一方、パラレル型はドアの反対側に取り付ける方式で、外観がすっきりし、防犯性にも優れています。
また、床面に埋め込む「フロアヒンジ型」や、ドアの上部に隠す「コンシールド型」なども存在します。これらの違いを理解せずに製品を選ぶと、取り付けられなかったり、機能が合わなかったりすることがあるため、まずは自分のドアに合ったタイプを見極めることが大切です。
取り付け位置・開閉方向
ドアクローザーを選ぶ際には、ドアの取り付け位置と開閉方向の確認が欠かせません。具体的には「右開き」「左開き」「内開き」「外開き」などがあり、それぞれに対応した製品を選ぶ必要があります。
たとえば、右開き用のクローザーを左開きのドアに取り付けると、正しく機能しなかったり、アームが不自然な角度になったりする可能性があります。特にパラレル型では、アームの取り付け位置が室内外で変わるため、誤って購入してしまうと再度買い直す必要が出てしまうこともあります。
また、設置スペースの余裕やドア上部の構造によっても取り付け可能かどうかが左右されるため、事前の確認は慎重に行いましょう。
ドアクローザー本体に記載されている型番
交換をスムーズに行うためには、今使っているドアクローザーの型番を確認することがとても重要です。多くのドアクローザー製品には、側面や上面にメーカー名や型番が刻印またはラベルで表示されています。
この情報をもとに、同じ製品や後継モデル、あるいは互換性のある他社製品を探すことができます。型番を確認せずに製品を購入すると、サイズやアームの長さ、取り付けネジの位置などが合わず、取り付けられないケースもあります。
もし型番が不明な場合でも、取り付け位置の写真を撮る、アームや本体の長さを測るなどして情報を集めておくと、代替品を選ぶ際に役立ちます。
既存の取り付け穴が合うか確認
ドアクローザーの交換作業をスムーズに進めるには、既存の取り付け穴が新しい製品でも使えるかを事前に確認することが重要です。ネジ穴の位置が異なると、新たに穴を開け直す必要があり、作業が大幅に手間取ります。
特に木製のドアや古い金属製のドアでは、何度も穴を開けると強度が落ちてしまう恐れもあります。また、賃貸物件の場合は、オーナーや管理会社の許可なくドアに穴を開けると契約違反になることもあります。
同じメーカーの後継モデルや、互換性を明示している製品であれば、既存のネジ穴をそのまま使用できる可能性が高いため、事前にメーカーの仕様書などで穴位置の寸法を確認しておくと安心です。
ドアクローザーの交換サイン
ドアクローザーは、定期的なメンテナンスを行っていても、経年劣化によっていずれは交換が必要になります。交換のサインとして最もよく見られるのは、「ドアが勢いよく閉まるようになった」「ゆっくり閉まらずバタンと音を立てる」「本体から油が漏れている」「ギーギーと異音がする」といった症状です。
これらは内部の油圧装置やスプリングが劣化して正常に動作しなくなっている状態を示しています。こうした症状が出た場合、調整ネジをいじっても改善しないことが多いため、早めに交換することが推奨されます。放置すると安全性やドアの寿命にも影響するため、見逃さないよう注意しましょう。
ドアクローザーの交換手順をわかりやすく解説

ドアクローザーの交換は一見難しそうに思えるかもしれませんが、正しい手順と道具がそろっていれば、DIYでも十分に対応可能です。取り外しから取り付け、最後の調整までを順を追って行えば、安全に作業を進めることができます。
ここでは、必要な工具の準備から始まり、既存のドアクローザーの取り外し方、新しい製品の設置方法、閉まり具合の微調整、そして最終確認まで、交換作業の流れをわかりやすく解説します。初めての方でも安心して作業できるよう、各工程ごとに注意点もあわせて紹介します。
必要な道具を用意する
ドアクローザーの交換を始める前に、必要な道具をそろえておきましょう。基本的に必要なのは「プラスドライバー」「脚立」「六角レンチ(調整用)」「メジャー」「軍手」などです。製品によっては特殊なネジやボルトを使用していることもあるため、あらかじめ交換予定の製品の取扱説明書を確認し、対応する工具がそろっているかをチェックすることが大切です。
また、脚立を使う際は安定した足場を確保し、安全に作業できる状態を整えましょう。軍手を着用しておくと手を保護でき、滑り止めにもなります。準備を怠ると作業効率が落ちるだけでなく、思わぬケガや取り付けミスの原因にもなりますので、事前の段取りを丁寧に行うことが成功のカギです。
既存のドアクローザーを取り外す
まずは古くなったドアクローザーを慎重に取り外していきます。最初にアーム部分の固定ネジを外し、アームと本体を分離させましょう。アームの位置を覚えておくと、後の取り付け作業がスムーズになります。
次に、本体をドアやドア枠に固定しているビスをプラスドライバーで外していきます。長年使われたドアクローザーは、ネジが固く締まっていることもあるので、無理にこじ開けず、丁寧に力をかけることがポイントです。
場合によってはネジ穴に潤滑剤を少し吹きかけると外しやすくなります。取り外した部品は一式まとめておき、新しい製品との比較にも役立ちます。取り外し時にドアや枠を傷つけないよう、作業は慎重に行いましょう。
新しいドアクローザーを取り付ける
既存のドアクローザーを外したら、次は新しい製品の取り付けです。まずは説明書に従って、本体とアームの位置を確認し、設置位置にずれがないように固定します。もし既存のネジ穴がそのまま使える場合は、位置合わせがスムーズに進みます。
新しい製品が別の穴位置を必要とする場合は、慎重に計測してからネジ穴を新たに開ける必要があります。固定する際は、まず本体を仮止めし、アームをドア枠と接続した上で動きを確認しながら本締めしていくと、ずれを防げます。
アームの取り付け角度も重要なポイントで、取り付け説明書の型紙や図を参考にすると失敗を防げます。最後にすべてのネジがしっかり固定されているかを確認し、ガタつきがないかをチェックしましょう。
閉扉スピードやラッチスピードを調整する
ドアクローザーの取り付けが完了したら、ドアの閉まり方を調整します。多くのドアクローザーには調整用のネジがあり、これを回すことで閉まる速度(閉扉スピード)や最後にドアがピタッと閉まるスピード(ラッチスピード)を変更できます。
ネジは通常、プラスドライバーか六角レンチで操作し、「+」方向に回すとスピードが遅く、「-」方向に回すと速くなります。スピード調整は少しずつ行うのがポイントで、1/4回転ずつ試しながら様子を見るのが安全です。
速すぎると危険ですし、遅すぎるとドアが閉まりきらずに防犯や気密性に影響します。使用頻度や気温によって動きが変わることもあるため、何度か試して最適な状態に仕上げていきましょう。
動作チェックする
調整が終わったら、最後に動作チェックを行います。実際にドアを開閉し、スムーズに動作しているかを確認しましょう。開けたときにアームが突っ張らず、閉めたときに「バタン」とならずにゆっくりと閉まるかが重要なポイントです。
また、途中でドアが止まったり、勢いよく閉まりすぎたりする場合は、再度スピード調整を行う必要があります。アームの取り付け位置やネジの緩みなども原因になるため、異常が見られたら一つずつ確認していきます。
設置直後は問題がなくても、数日後に微調整が必要になるケースもあるので、定期的にチェックすることが望ましいです。問題がなければ、これで交換作業は完了です。安全で快適なドアの開閉環境が整いました。
ドアクローザーを選ぶときのポイント

ドアクローザーの交換にあたっては、ただ見た目や価格だけで選ぶのではなく、設置環境やドアの仕様に合った製品を選ぶことが非常に重要です。適合しない製品を取り付けると、ドアの動作不良や安全性の低下につながる可能性があります。
ここでは、ドアクローザーを選ぶ際にチェックしておきたい5つのポイントを紹介します。ドアの開き方やサイズ、使用目的などの基本的な条件をもとに、最適な製品を見極めるための判断基準を具体的に解説していきます。
ドアの開き方(左右開き・内外開き)に合うか
まず確認すべきなのが、ドアの開き方です。ドアは「右開き」「左開き」、さらに「内開き」「外開き」に分類されます。この違いによって、取り付けるドアクローザーのアームの向きや位置が変わるため、対応していない製品を選んでしまうと、正常に作動しない恐れがあります。
特にスタンダード型やパラレル型では、アームの取り付け方向が決まっていることが多く、製品によっては左右開き専用となっていることもあるため要注意です。
購入前に、必ずドアの開閉方向を確認し、製品の仕様書や適合表で対応しているかをチェックしましょう。誤ったタイプを選ぶと、無理に取り付けてしまってドア本体に負荷がかかり、故障やトラブルの原因になります。
ドアのサイズや重量に対応しているか
ドアクローザーはすべてのドアに共通で使えるわけではなく、それぞれ対応するドアのサイズや重量が決まっています。軽量なドアに大型で強いクローザーを使うと、ドアの動きが重くなり、逆に重いドアに軽量用のクローザーを取り付けると、十分な閉扉力が得られず、ドアがきちんと閉まらない原因になります。
製品のパッケージや説明書には「対応ドア質量〇kgまで」「幅〇〇mmまで」といった目安が書かれているため、事前にドアのサイズと重量を計測しておき、それに合ったものを選ぶことが大切です。また、マンションの共用部や業務用ドアなどは特に重量があるため、対応製品を慎重に選定する必要があります。
ドアの使用目的や設置環境に合う機能があるか
ドアクローザーには、単にドアをゆっくり閉めるだけでなく、さまざまな追加機能を備えた製品があります。たとえば、「ストップ機能付き」は、一定の角度でドアを固定できるため、荷物の搬入時などに便利です。
「ディレイドアクション機能」は、ドアが閉まり始めるまでに一定の遅延時間を設けられるため、車椅子の通行や高齢者の移動にやさしい仕様となっています。また、風の強い場所では耐風圧性能が高いモデル、病院やオフィスなどでは静音設計の製品が好まれます。
使用シーンに応じた機能があるかを確認し、実際の設置場所や目的に合った製品を選ぶことが、快適で安全なドア環境につながります。
既存のドアクローザーのネジ穴と互換性があるか
既存のドアクローザーを取り外して交換する場合、取り付け穴の位置が新しい製品と一致しているかも大きなポイントです。互換性のある製品を選べば、既存のネジ穴をそのまま使用できるため、追加の穴あけ作業が不要になり、作業時間も短縮されます。
特に賃貸物件では、原状回復義務があるため、新たに穴を開けるのは避けたいところです。同じメーカーの後継モデルであれば、取り付け穴の位置が同じ場合が多いため、型番を調べて適合するかを確認しましょう。
また、メーカーサイトでは「互換型番一覧表」や「取付寸法図」を提供していることが多く、これらを活用すれば失敗を防ぐことができます。
メーカーやシリーズの互換性があるか
ドアクローザーにはさまざまなメーカーがあり、それぞれ独自の仕様を採用しているため、同じように見えても互換性がないことがあります。例えば、リョービ、ニュースター、ドーワなどの主要メーカー間では、基本的な機能が似ていても、アームの形状やネジ穴の間隔が微妙に異なることがあります。
そのため、既存の製品のメーカーやシリーズを把握し、同一ブランドの後継モデルや、互換性のある製品を選ぶことが失敗を避ける鍵となります。ネットショップなどでは「○○型互換品」などと明記されている場合もありますが、念のため公式の仕様書を確認するか、型番で検索して適合を確認するのがおすすめです。
メーカー間の互換性を見誤ると、取り付けできずに買い直しになる恐れがあるため注意しましょう。
プロに依頼するべきか?DIYとの比較

ドアクローザーの交換は、ある程度の知識と道具があればDIYでも可能ですが、作業に不安がある方や、確実で安全な仕上がりを求める方は専門業者への依頼も検討すべきです。費用や手間、仕上がりの精度など、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ここでは、自分で交換する場合と業者に依頼する場合の違いを整理し、どちらが自分にとって最適なのか判断できるよう、具体的な視点から比較・解説していきます。
自分で交換するメリット・デメリット
DIYでドアクローザーを交換する最大のメリットは、費用を抑えられる点です。業者に依頼すると作業代として8,000円〜15,000円程度かかるのが一般的ですが、自分で交換すれば製品代のみで済みます。また、自分のペースで作業ができるため、時間の都合がつけやすいのも利点です。
しかし、工具や知識が不足していると取り付けに失敗したり、ドアの閉まり具合がおかしくなったりするリスクもあります。特にアームの角度や速度調整などは細かい調整が必要で、慣れていないと意外と難しいものです。また、高所での作業があるため安全面にも注意が必要です。
正しく施工しないとドアに負荷がかかり、故障や事故の原因になる可能性もあるため、慎重に判断しましょう。
業者に依頼する場合の費用相場と選び方
ドアクローザーの交換を専門業者に依頼する場合、費用相場はおおよそ10,000円〜20,000円前後が一般的です。これは作業費と部品代の合計金額であり、製品のグレードやドアの設置状況によって変動します。たとえば、一般的な住宅用のドアクローザーであれば、製品代が5,000円〜10,000円程度、取り付け工賃が5,000円〜8,000円程度というケースが多く見られます。
一方、店舗やマンションの共用部などに使われる大型ドアや特殊機能付き製品の場合は、総額で20,000円以上になることも珍しくありません。また、作業時間帯や地域によっては「出張費」「深夜料金」「緊急対応費」などが別途加算されることもあるため、事前に見積もりを取り、総額でいくらかかるのかを確認しておくことが大切です。
相場を知っておくことで、過剰請求を避け、安心して依頼できる判断材料になります。
信頼できる業者の選び方
信頼できる業者を選ぶには、料金の明確さ、実績、対応の丁寧さをしっかり確認することが重要です。まず第一にチェックすべきは、見積もり内容が具体的かつ明瞭かどうかです。費用の内訳をしっかりと説明してくれる業者は信頼性が高い傾向にあります。
また、作業内容や使用部品を丁寧に説明してくれるか、質問への対応がスムーズかもポイントです。さらに、会社の所在地や連絡先が明記されているか、口コミ評価や施工事例が確認できるかも判断材料になります。
悪質な業者を避けるためには、即決せずに複数の業者を比較検討することが大切です。信頼できる業者を選べば、トラブルなく安心して任せることができます。
プロに依頼するのが向いているケースとは
ドアクローザーの交換をプロに依頼すべきかどうかは、状況によって異なります。たとえば、高所に設置されているドアや重くて大型のドア、公共施設や店舗などで正確な施工が求められるケースでは、プロに依頼する方が安全で確実です。
また、工具を持っていない、DIYに慣れていない、不安があるという方も、無理せず専門業者に任せるのが得策です。さらに、賃貸物件で原状回復義務がある場合や、取り付けミスによってドアや枠に傷を付けたくないときも、プロの技術に頼ることで安心して交換ができます。
プロに任せることで、仕上がりの精度や耐久性、安全性が確保されるため、「確実さ」を優先したい方には非常に向いている選択肢です。
ドアクローザー交換に関するよくある質問

ドアクローザーの交換を検討している方の中には、作業の難易度や製品の寿命、異常の兆候などに関する疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。ここでは、実際によくある質問を6つ厳選し、具体的でわかりやすい回答をまとめました。
ドアクローザーの寿命はどれくらい?
ドアクローザーの一般的な寿命は約10年〜15年程度といわれています。使用頻度が高い場所や屋外設置の場合は、紫外線や風雨の影響により寿命が短くなることもあります。寿命が近づくと、ドアが急に閉まる、途中で止まる、異音がするなどの症状が現れやすくなります。
また、経年劣化によって内部のオイル漏れやバネの劣化が起こることもあり、こうなると修理ではなく交換が必要になります。使用環境に応じて、定期的に点検を行い、異常が見られた際は早めの対応が望ましいです。異変を感じたら寿命のサインと捉え、交換を検討しましょう。
ドアクローザーから油が漏れているがどうすればよい?
ドアクローザーからの油漏れは、内部のシールパッキンやオイルタンクが劣化している証拠で、放置すると閉まる力や速度の調整ができなくなり、安全面にも問題が生じます。オイルはドアの動きを制御するための重要な要素であり、漏れが生じた場合は基本的に修理ではなく本体の交換が必要です。
シール部分だけを交換することはほとんど不可能で、市販の部品では対応できないケースが多く見られます。油が床に垂れて滑りやすくなる危険もあるため、発見したら応急的に拭き取りつつ、早めに新しいドアクローザーへの交換を検討するのが安全です。素早い対応で、事故やさらなる故障を未然に防ぎましょう。
ドアの閉まりが急に速くなった/遅くなった場合の対処は?
ドアの閉まり方に異常を感じた場合、まずはドアクローザーの調整ネジを確認してみましょう。多くのドアクローザーには「第1速度調整ネジ(閉扉スピード)」と「第2速度調整ネジ(ラッチスピード)」があり、これを回すことで閉まり方を調整できます。
ドライバーでネジを少しずつ回し、ドアの開閉スピードを理想的な状態に合わせましょう。ただし、急激にスピードが変わった場合は、内部のオイル漏れやバネの破損が原因である可能性もあります。
その場合は調整では直らず、本体の劣化が進んでいる状態と考えられるため、交換が必要になります。調整しても改善しない場合は、迷わず交換を検討しましょう。
異音(ギィー音など)がする場合の原因は?
ドアの開閉時に「ギィー」「キュルキュル」といった異音が発生する場合、アーム部分の金属摩耗や、ドアクローザー内部の部品劣化が原因として考えられます。ネジの緩みや接合部のサビ、オイル不足なども音の原因になるため、まずはドアクローザーの可動部に潤滑スプレーを使用してみるのもひとつの手段です。
ただし、内部のオイルが漏れている場合や、異音が頻繁に起こるようであれば、構造的な損傷や劣化が進行している可能性が高いため、修理よりも交換を優先した方が安全です。異音を放置すると、やがてドア自体の開閉に支障をきたす恐れもあるため、早めの対応を心がけましょう。
交換後すぐにうまく閉まらない場合は?
交換後にドアがきちんと閉まらない、または閉まりが不自然に感じる場合は、取り付けミスや調整不足が原因になっていることが多いです。特にアームの角度や取り付け位置がズレていると、ドアの開閉バランスが崩れ、正常に作動しません。また、速度調整ネジの設定が適切でない場合も、スムーズな動作に影響を与えます。
まずはアームの向きと取り付け位置、そしてスピード調整ネジの設定を再確認し、取扱説明書に従って微調整を行ってください。それでも改善しない場合は、製品自体がドアのサイズや重量に合っていない可能性もあります。再度仕様を見直し、必要に応じて業者に点検を依頼するとよいでしょう。
賃貸物件では自分で交換しても問題はない?
賃貸物件の場合、ドアクローザーの交換を自分で行ってよいかどうかは、管理会社や大家さんとの契約内容によります。多くのケースでは、建物の一部であるドアに穴を開けたり取り付け位置を変更したりすることは「原状回復義務」の対象となるため、無断で交換するのは避けるべきです。
まずは管理会社に連絡し、交換が可能かどうかを確認しましょう。また、交換が許可されたとしても、元のネジ穴をそのまま使える製品を選ぶことで、退去時にトラブルになりにくくなります。どうしても自分で対応したい場合は、元の状態に戻せる範囲で作業することが前提です。心配な場合は、専門業者に相談するのが安心です。
まとめ
ドアクローザーは、ドアの安全性や快適な開閉に欠かせない重要なパーツです。劣化によって閉まり方に不具合が出たり、異音や油漏れが発生したりした場合は、交換が必要となります。
本記事では、交換前に確認すべき基礎知識から、具体的な作業手順、製品選びのポイント、DIYとプロ依頼の比較、そしてよくある質問まで、初心者の方でも分かりやすく理解できるように解説してきました。作業に自信がある方はDIYでの対応も可能ですが、安全性や仕上がりに不安がある場合は専門業者への依頼が安心です。
その際は是非とも鍵猿までごお問い合わせください。鍵猿でしたら、ドアクローザーの交換も最短当日で対応いたします。ドアクローザーのトラブルでお困りでしたら、見積り・出張費無料の鍵屋の鍵猿までご相談ください。









